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アート オブ ベオウルフ


私のすごく好きな映画『ベオウルフ』の映画をアート面より解説した本『The Art Of Beowulf』を買いました。

中身は、景色やお城のペンシルドローイング、キャラクターの全身を描いたペインティング、スカラプチャー(モデル)を用いたモンスターの顔の表情や体の動きの表現、またデジタルアートで生み出された肖像画など、見ているだけでゾクゾクする写真がいっぱいです。また監督やアーティスト達によるコメンタリーなども読んでいて楽しいです。これはUS本(新品)で裏表紙には40ドル(米)と印刷されていましたが、実は5ドル(豪)で手に入れたものです。しかもハードカバーがうれしい。



ベオウルフはスウェーデンに住むヒーロー(勇者)で、デンマーク国にモンスターが夜な夜な現れるとの噂を聞きつけてモンスター退治をしに海を渡りました。勇ましく美しい男、ですが、実はかなりのエエ格好しいで嘘つき、おまけに女癖の悪い男でした。まさに”英雄色を好む”の表現が当てはまるのでした。

モンスターを退治したことで、ベオウルフはデンマーク王の座まで譲り受けることになります。美しく聡明な女王、遊び女、名誉、富、とにかく男の望む物は全て手に入れました。それなのに、年老いてからが哀れなのです。若き日についた大嘘で、最後とんでもない代償を払うことに。。。


とても現実的な映画でした。人生のなかには多くの重要な選択場面があり、ある選択が罪の始まりとなることを自覚していながら、本能が拒もうとせずにズルズルと行く時が最も恐ろしいです。『ベオウルフ』の映像の非現実的な描写と、人間の心情の現実的な描写が見事でこの映画の大ファンになりました。

音のない部屋で、好きな本を読んでいると心が落ち着きます。私の旦那も本が大好きで、食い入るように読んでいました。
このところ用事で忙しく、絵はほぼ完成しているのですが、一緒に投稿するプロフィールの内容の方がまだ出来ていません。有名な人もいいけれど、実績とか情報の量がすごいわぁ。ブログの更新の方も遅れ気味ですみません。

コメント

  1. ベオウルフ 俺の知っているのは映画のお話のみですが、Rumikoさんとは少し違って、最後が哀れだというふうにはあんまり思いませんでしたよ~。
    若き日の過ちではありますが、ベオウルフはその際の出来事のおかげで、ほとんどのものを手に入れ成功して幸せに日々を送り、最後も自分で決着をつけた訳だし。
    自分が望むものを手にするため、代償を支払ったとも思えます。
    なにより王妃と妾も最後までベオウルフの事を好きだったっていうことが、彼は幸せな男だったと思わせるのです。(うろ覚えですが、確かそうでしたよね?)

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  2. コウスケさん、ベオウルフの老いてからの顔が哀れと言いたかったのですが、意味が曖昧になってしまいました。
    ベオウルフは王妃の気持ちを顧みず自分の欲しい物をすべて手に入れ、最後には自らの過ちに決着をつけたので、私もそれを哀れとは決して思いませんでした。それこそ、ベオウルフのような男には当然の代償だったとも思えます。また彼女はベオウルフの罪に気付いていても、最後までベオウルフに愛情を持ち続けていたため、彼が幸せな男であったのは間違いないです。

    ただ私からすると、モンスターの母親との取り交わしによって最後は命を投げ出して代償を払ったことになるので、そこがすごく哀れではないかと思ってしまいました。これには男と女の見解の違いもあるかもしれませんが(笑)。
    最初にベオウルフがモンスターの母親を退治しようと出向いた際、きっちりと退治しておけば国王にもなれたはずだったと思います。フロスガール(元国王)は単にグレンデルのお母さんを殺して欲しいと願っていたわけですから。。。実のところ、、、、色気に負けたのが悔しいのです!

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  3. そうでしたか。ちょっと解釈が違ってましたね。スイマセン。
    でも、男と女の見解の違いは確かにあると思います(笑)ベオウルフがあそこで誘いに乗ってしまうのは『まあ、そうだよね~』ぐらいのことというか…。ほら!ベオウルフって子供みたいなところがあるじゃないですか。顔も男臭いし。あれがロード・オブ・ザ・リングのレゴラスみたいな人物だったら、俺もそりゃないよ~!となるところですが(笑)
    しかし、やっぱり男同士のエコひいきですね。

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  4. いいえ、解釈が違っても大丈夫ですよ!色んな見方がある方が、意見交換できて面白いです。いつも思いますが、男女の考え方の違いって大きいですね、ホント。どちらが正しいとも間違っているとも、悪いとも良いとも言えない、それぞれに本能的なものがありますからね。

    確かにベオウルフは子供っぽくて憎めない男なので、これは映画の登場人物として見る限りは面白いですね。実生活で関わると、私には対処法が分かりませんので(笑)。つまり、彼の行動に対しては皮肉を込めた”哀れ”でしょうか。そういえば、私はまだロードオブザリングを観た事がありませんでした。家にDVD全巻があるのだけど、それが全部英語と思えばちょっと。。。。

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