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『龍の巣穴』

昔に日本で『マネーの虎』というテレビ番組があり、母とよく楽しみに見ていた番組でした。
ふと今思い出しましたが、いつの間にか終わっていました。それもそのはず。私たちがこれを見ていたのはもう10年も前のことでした。

ところが、ここオーストラリアでイギリス版のこれが放送されているのです。日本のマネーの虎と同じように、5人ほどの大物起業家達に、一般の人やプロダクトデザイナーなどがビジネスアイデアを持ちかけ、事業を確立するために必要な希望金額を出資してもらうというもの。イギリス版の条件としては、志願者は会社の株の何十%かを出資者に所有させ、尚かつその提示したパーセンテージの取り分に対して承諾してもらわなければいけません。

http://www.dailymail.co.uk/home/index.html


昨日それを見ていて、”これはいつかどこかで見た光景”と思いながらもイギリス版マネーの虎とは気付いていませんでした。いやいや、そのままやないの。

しかし、インパクトを受けたのが起業家達の顔つき。顔つきだけじゃなくて、体の構え方というのか身のこなしというのか、それぞれがとてもよく似ているのはなぜ?大体目つきがもの凄く険しい。見ず知らずの者が時に怪しい品物やアイデアを持って来るから、お金を出す側は常に本物を見極めないといけない。ま、勝手に言っていますが理由はよく分かりません。


ずらりと並んだ椅子に大物5人が深く腰掛け、目の前に立つ志願者に最初から疑っているような感じで鋭い目を向けます。その威圧感に震えながらプレゼンしていた女性もいました。私やったら日本の、しかも大阪弁の音楽でもかけさせてもらわなアカンやろな〜。(余計怪しまれるか)

あと、日本の虎達よりも、イギリスのドラゴンズはこれに出資するメリットがあるかどうか数字で合理的に答えを導き出して決断しているような所が印象的でした。断り方もあっさり、そしてきっぱりとしています。
それに志願者の方も明るくて愉快な人がいたり、意地の強い人も結構います。日本人の気質との違いを感じました。

意地が強いというのは、やはり西洋の国では万人が性別も人種も地位も名誉も関係なく皆が平等であるという根底を持つので、ここが日本人と全然違います。一言で言ったら根性がキツい。
これは日本人の思う平等よりもさらに意味合いの強いもので、この気質はヨーロッパの国々の波乱の歴史によるものと、多民族がひとつの国で共存してきたことで脈々と築かれたものなんじゃないかと思うときがあります。確かに色んなものを受け入れてきた彼らには日本人にはない柔軟性が頭にあるけれど、平等と言いながら常に誰かの上であろうとするのです。


番組の話に戻りますが、
この番組、人のアイデアを聞いたり、お金を持っている人がそれに対してどう動くのかを見たりするのがとても面白いです。私自身も脳を刺激されて、もっとクリエイティブにならなければと思いますね。

コメント

  1. ルーツからくる意識の差・・

    私もこの土地に来て言われたことがあります「秋田の人じゃないでしょう・・」と。どうやら地元の人より積極的に見えたらしく~。たしかに青春時代を東京近郊ですごしたので、多少別のエッセンスが加わっているのかもしれません。

    わたしももっとクリエイティブでいたい・・と思います

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    1. mizjさん、コメントをありがとうございます。

      積極的な人は好きです。私は年を重ねてちょっとはマシになりましたが、昔から消極的です。これが自分の欠点であることがよく分かっていて嫌なので、直していこうという意識が常にあります。

      私は今まで秋田出身の方と交流したことがありませんので、東京出身の人との違いがよくわかっていませんが、しゃべり方のせいか、私は関東から上に住む人々に対して意志がはっきりとしているような印象を持っています。もちろん性格なので人によって違うと思いますが、確かに東京の方は初めて会っても気軽にしゃべりかけてくれたりとわりと積極的だと思いますね、私も。

      実はここオーストラリアに来てから東北出身の方と知り合う機会が多くて、さっぱりとした気性に大阪人との違いを感じています。あまり無理をしていなさそうで素のままが気持ちがいいです。

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  2. この番組以前にチラッと見たことがあります。英語力のなさから長くは見られない番組でしたが面白いと思いました。たしかにみんな高圧的(?)でしたね。自分に自信のある人たちの前に出て、挑戦者も自信があるのでしょうが、その実績の前に身がすくむ思いではないかと察します。
    西洋人と日本人の比較、ほんとにそのとおりだと思いました。私もこれからビジネスをしようと思っているので、そのことを頭のすみにいれておきたいと思います。
    「食うか食われるか」そういう世界ですもんね。気を引き締めていきたいと思います。

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    1. りりーさん、ありがとうございます。
      本当に高圧的ですね(笑)。難しいやり取りを見ていたら、何事も楽ではないと思ってきました。厳しい〜!

      りりーさんは長い間オーストラリアで大きなビジネスに携わっていらっしゃるので、経験からもっとこちらの人の考え方をご存知なのだろうと思っています。平等心とは違う、何かエゴのようなものを心の奥底に秘めているため、お客さんに頭を下げるというのがあまりないですね。ずっと不思議でなぜなのか考えていて、理由がやっと分かりました(笑)。特にパースはだだっ広い田舎の町でコンペティションが少ないというのもひとつの理由かなと思うのですけど。

      りりーさんは今後さらに新たなビジネスをなさるのですね。外国暮らしが長いだけでも頭が下がるのに、行動がとても立派で尊敬しています。

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  3. これ日本のマネーの虎と凄く似ているよね。
    私も何度か観た事あるよ。まだ放送されているんだね。

    番組って世界中で買ったり買われたり、オリジナルをベースにして、その国独自な番組に作り替えたり、面白いよね。

    マスターシェフとかその一例だよね。

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    1. えりこちゃん、来てくれてありがとう!
      マネーの虎知ってるんだね!イギリス版ではドラゴンズデンていう格好いい名前に変わっちゃってるし(笑)!

      本当に日本の番組をこちらの嗜好に合わせて作り替えたものって多いね!風雲たけし城もやってるし。あと筋肉番付っていうのかな、あれみたいなのもあるしね。マスターシェフは色んな国バージョンがあるんやね〜。私はマスターシェフはまだ観たことがないねんけど。え、驚いた?
      それにしても、料理の鉄人は日本のをそのまま放送してるよ!めちゃ古いやつね。ヘアスタイルが懐かしい。

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  4. マネーの虎ではないですが、私も以前同じ様な事を実際に経験しています。
    もう13~14年も前ですが、当時の通産省の外郭団体で、ニュービジネス協議会という大きな組織があり、それに応募した事がありました。
    それもビジネスプランを競うものでしたが、それで、それまで受賞者が居なかった最優秀賞を頂く事が出来ました。
    日本では初の快挙で、テレビと新聞でも紹介されました。
    そのアイディアは今もYahoo!の中に残っており、私としてはその成果に満足しています。

    当時の審査員は皆さんベンチャー企業で上場を果たした名のある企業の経営者達でしたが、そんなに威圧感は無くて、皆さん私のアイディアに積極的に協力をして頂ける、といった感じでしたので、この様なテレビ番組の様なプレッシャーは無かったですね。

    今、日本のテレビ番組は世界中で再活用されており、とくに「料理の鉄人」等は多くの国で番組になっており、今フジテレビでは、この番組のシステムを世界中に売り歩いていますよ。

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    1. J.TERAさん、コメントをありがとうございました。
      すごい経験をお持ちなんですね。J.TERAさんのアイデアから生まれたものが今も残って活用されているんですね。
      コンピューター関連のビジネスに詳しいようですが、そういった分野の勉強をなさったのですか?プレゼンも堂々と出来るのは、講演(確かそうおっしゃっていたような)やお仕事などで、常に人にアイデアや意見を持ち出すという経験があるからでしょうね。私は引っ込み思案でだいぶ損をしてきました。

      日本の番組のシステムが海外に売りに出されてるんですね。知りませんでした。コンセプトは同じですが、外国で見るとまた違う番組に見えてきます。

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