スキップしてメイン コンテンツに移動

パースでの暮らし


パースにきて1年半が過ぎました。
そして主人の両親と住んで1年半です。最初は’...大丈夫なんだろうか...’と思いつつ、日本から新しい生活へ飛び込んできました。自分の両親の敷いてくれていたレールから初めて降り立った大きな第一歩でした。

忘れもしません。買い物に出ようと初めて一人で外出を試みた日のこと。
家の前には線路が走っているのですが、パースに着いて間もない頃主人に「町へ行くのにはあの踏切を越えると近道だから」ということを車の中から指差してもらい、聞いて知っていました。
そしてその日「買い物に行ってきます」という私に、お義母さんが「大丈夫?」と一言。
「はい。大丈夫です」と答えた私。
だが実際、一歩門を出ると家の前を線路に沿って左右まっすぐに伸びる道路のどちら方向に歩けばいいのか分からない。’うっっ、もう方向音痴がでてしまっているではないか!やばい。’
ま、でも歩かなきゃ始まらないと思い、とにかく思い立った方へ10分、15分と歩き続けました。’これおかしくない?確か家から踏切までは車でほんの5秒くらいだったはず’
’ちぇっ!やっぱ逆だったか’と思い、反対方向を歩き出しました。

けれど実際15分も逆を歩いていたものだから、かなりの距離を引き返さないといけませんよね。そうしてやっと家の前に再び到着。今度は前方をしっかりと目で確認しながら、正しい方向へと歩き出しました。
そうして歩いていると『車でたったの5秒』というおぼろげな記憶にこだわり過ぎたのか、’車で5秒が歩くとなに?3分?おかしいでしょう!?’という結果にたどり着き、「お家へ帰ろう!」となってしまいました。
家に舞い戻る(?)とお義母さんは「なに?やっぱり車で行く?」と。「いいえ」’そんな!もっと無謀だって!’と思いながら「踏切がどこなのか忘れてしまいました」と私。’おいおい、最初に聞いて行けよ’とお決まりのね、つっこみ。
お義母さんは「門を出て左をずっと歩いて。踏切はちょっと分かりにくいけどあるから」と。
’ほっ。これで安心。しかしなぜ3分も歩いて見つからなかったのだろう’と不思議に思いながら、また家を後にしました。
ありました、ありました。あと10秒程歩けばたどり着いたものを、そこで引き返していたのです!というのも最初の逆方向から引き返した分、相当歩いたように錯覚を起こしていたのです。それに何よりも10秒先にあったその踏切は、緑に囲まれまさに自然と一体化。途中踏切へと伸びる鉄フェンスが左右にあり、それが繊細でうまく景色に溶け込み、遠目には見えなかったのです!日本のようなものを思い描いていたものだから、全く違うその形に驚きました。そうそう、こちらでは町の景観が自然と一体化するように、家回りの外観(ゴミ箱、家の屋根、壁など)や道路にあるものなんかは、目が飛び出るような奇抜なデザインや色使いの物は一切使っていないのです。例えば全ての家庭用、業務用とも外に置くゴミ箱は緑です。確か屋根の色などは同色系統ではないとだめとか法律で定められていたような。

そんなこんなで、ちょっとしたスーパーの買い物がまさに『はじめてのおつかい』状態になってしまったのでした。今度はチンパンジーにでもついてきてもらわねばと思った一瞬。

その2へつづく。。。


コメント

  1. 南半球って、太陽は東から昇って、北に傾きつつ西に沈むってコトに当初気づかず、地図で北に行かなくてはいけないのに、太陽の傾きで方角を判断して南に歩き続けたコトがあります(恥)。

    「はじめてのおつかい」ってちょっと冒険ぽくって楽しいですよね!また、新しいコトにチャレンジするのも、ドキドキして血の巡りが活性化されて脳もカラダも若返るような気がして楽しい(?)です。

    きっとRUMIKOさんのご両親も、ご自身の娘さんが新たな土地に行かれるというコトで、新しい体験をされて若返られたのでは(^3^?

    返信削除
  2. Noriさん、私もここが太陽が北に傾きつつ西に沈むって知りませんでした。お陰で今初めて知りました(恥)。
    そう言われてみれば、新しいことをするのは脳も体も若返るかも知れませんね。常に何かしら緊張感があります。
    うちの母親は「あんたがおらんようになって、楽になったわ。せいせいしたわ。」ですからね。よほどの重荷だったようです(汗)。もうホントに気持ちがいいくらいバッサリと切ってもらってます。ズケズケと気持ちがいいです。こっちもせいせいしましたけどね。あははは。二人とも普段から運動していますし、生き生きとはしてますわね。。

    返信削除

コメントを投稿